2008年4月25日金曜日

紀元前1万年前

「紀元前1万年」

太古の紀元前1万年を舞台にした荒唐無稽なCG大作「紀元前1万年」。つっこみどころは多々あるが、スクリーンいっぱいに走るマンモスは見ごたえ十分でそのリアルさは別次元。これぞ映画! と思わせるシーンの数々!



 舞台は大昔の紀元前1万年。山奥に住む若きハンターのデレー(スティーブン・ストレイト)と青い目を持つ美しいエバレット(カミーラ・ベル)は幼い頃から惹かれ合い、将来を誓う。ある日、デレーは人々が“マナク”と呼んで恐れるマンモス狩りに挑むが、持っていた槍の上にたまたまマンモスが倒れてきたために、図らずも射止めたと誤解されてしまう。偶然の産物のはずが、ヒーローとして祭り上げられ、その褒美としてエバレットとの結婚を許される。デレーの心境は複雑だった。そんな中、奴隷狩りの一団が現れ、村を破壊し、エバレットと仲間を連れ去っていく。デレーは愛する者を救い、真の勇者になるべく、彼らを地の果てまで追うが……。


 とにかく頭の中に「?」が浮かび、ツッコミたいシーンがてんこ盛りだ。エメリッヒの意図はあくまでSFXによるダイナミックな映像を見せること、マンモスの大群をスクリーン一杯に走らせること。それは、やたらと俯瞰するオーバーなカメラワークにも表れている。つまり歴史の勉強は教科書でどうぞ、ということだ。もう、その点は見ごたえ十分。「毛筋1本までよみがえらせた」と宣伝文句にうたわれているマンモスはもちろん、“牙”と呼ばれるタイガーも生き生きと描かれ、そのリアルさは別次元。

 最低映画の称号“ラジー賞”にノミネートされそうな匂いがプンプンするが、地味なラインアップのゴールデンウィーク映画の中にあって、マンモス狩りも、ピラミッド建設も、これぞ映画! と思わせるダイナミックなシーンが度々登場するので、ぜひスクリーンで体感してください。
これを映画館で見なかった日には後悔しますぜ(笑)

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