2008年6月1日日曜日

武士の一分

「武士の一分」をみた。

山田洋次監督の時代劇三部作の最終章です…よね?前二作を見てたので映画館に見に行こうか迷ったんですが、友達の話を聞くとオススメってわけではなさそうだったので結局見に行かずDVDでの鑑賞になりました。


毒見役を務めていた三村新之丞は貝の毒にあたり、その目の光を失います。死のうとする三村を妻の加世は一生懸命励ましますが今後の事が心配になり親戚に促され城の有力者島田藤弥のもとへ相談に行くが…


という話で面白くて感動もしたんですが、前二作と比べると。。。山田洋次監督が描く時代劇は殺陣が凄かったりヒーローのような人物がいるわけではなく一般のどこにでもいたであろう武士、むしろお金がなくて庶民とそんなに変わらないような地味な生活を送る武士が主人公でした。だから自分も感情移入出来たと思います。何だか自分に近い存在に感じられました。ところが三村新之丞からは地味さを感じられませんでした。
そして話があんまり好きではないなぁ。こんな話はいくらでも見てきたし、別に嫌いではないけれど「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」と比べると話が暗い。。。
これが三部作の二番目だったら最後で思いっきりいい話を描いてもらって気持ちよく終われるんですが…これでは複雑な気持ちになってしまいました。

たくさんの助演男優賞を受賞している笹野高史さんは「寝ずの番」でも素晴らしかったんですが、この映画でも光ってましたね。あまり目立たない役なはずなのにめっちゃ存在感あります。見た事ないけどこの時代には絶対こんな人がいたんだろうなと思わされます。
楽しさとちょっぴり悲しさがいいバランスでした。坂東三津五郎さんは出演シーンは短いし嫌な男なんですが、貫禄や品があってただの嫌な男なだけになってないのがいいです!それに剣をもった立ち姿が綺麗です。だから最後の戦いのシーンはもっと見たかったです。

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