2008年6月23日月曜日

めがね

「めがね」をみた。


荻上直子監督の映画は「バーバー吉野」「かもめ食堂」も好きなので、すごく楽しみにしていました。みたかったんですけど、結局いけず…友達にはこんな映画を見るなんてくら~いなんて言われましたがレンタルになった所を大喜びでゲットしてきました。

春の兆しが訪れた頃、都会からやってきたタエコはとある海辺の町の空港に降り立ちます。そして民宿「ハマダ」に到着した彼女は一風変わった宿の主人・ユージと愛犬、カキ氷を振舞うサクラやなぜか朝ごはんを食べにきては遅刻する高校教師のハルナといった不思議な人たちと出会う…


という話でなかなか面白かったです。この映画、何があるのかな?とか何が起こるんだろう?とか考えたらいけない気がします。だって何にも起こらないから(笑)ただ、そこに海があって民宿があって不思議な人たちがいる…それだけなんですけどなぜか癒される~という感じがしました。タエコは最初朝起きたら知らない人が隣に座ってたり(これは困る…)ごはんを同じテーブルで一緒に食べたり、朝海辺で行なうメルシー体操(誰がふりつけを考えたんだろう…)を見て都会から1人になりたくて、癒されたくてやってきたのに、かまわないでほしい!と思って一度「ハマダ」を出ます。そしてもう1つの民宿「マリンパレス」に向かうのですが、そこもおかしな民宿でみんなで畑仕事して午後は勉強会…民宿なのに??って思ってしまい、やっぱり「ハマダ」がいい!と戻ることになるんです。戻る途中、タエコはいろいろ考えたんじゃないんでしょうか。民宿の人たちが言っていた“たそがれる”について。

言葉にしないし約束もないけれどなぜか、季節になると自然と戻ってきてみんなでのんびりしながら美味しいご飯をたべたそがれて寝る。それってもしかして理想の生活なのかもしれません。だけど、それは長くは続かない。旅はいつか終わってしまいます。この季節が過ぎればみんな自分の世界に帰っていくんです。そしてまた季節がめぐると集まってくる。また、みんなに会える!そう思えば素敵な旅から現実に戻っても思い出せば癒され、何でも頑張れそうですもんね。あぁ~自分も旅に出たい!けど、自分にとって1番の癒しは映画!なので、映画が見れないとなれば禁断症状が確実に出る!と思います。せめて近くに映画館がある場所がいいです…ってやっぱり自分はたそがれは向いてないのかも(笑)
主演の小林聡美さんは、都会からこの不思議な世界へやってくる戸惑いやおせっかい?をやいてくる人たちに対する態度を見てると、わかる!と感情移入しやすいです。きっと自分もこの「ハマダ」に何にも知らずにやってくるとそうなると思うので。
光石研さんはとても素敵でした!個人的にはこのユージさんの存在だけで癒されましたね。荷物運んでくれない所はえぇ!運ぶっていったのに?と驚いてしまいましたが、なんか…そんなのどうでもよくなってくるというか。まぁ自分で運べばいいか!と思えてくるのが不思議なんです。
もたいまさこさんは、何だこの変なおばちゃんは!と笑ってしまうんですが、考えるとちょっと怖い(笑)何のためにやってくるかもわからないし、お店でカキ氷を売ってるかと思えば代金は何でも良いらしいし(それはありがたいけど…)なぜかこのサクラさんに優しくされるとみんなが羨ましがるんですね。その理由は描かれてないのでわからないんですが、きっともの凄い人なんだろうなっていうのは伝わります。だから彼女がくる季節になるとみんなが集まる。ほんと不思議でした。
あと、遅刻ばっかりして大丈夫なの?と思ってしまう市川実日子さん、メルシー体操が妙に可愛い加瀬亮くんもみんな個性的で面白かったです♪

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