2008年6月11日水曜日

女帝 エンペラー

「女帝[エンペラー]」をみた。


映画館が遠くて車を運転出来ない自分は泣く泣く諦めた映画をやっと見ることが出来ました。


唐の時代が終わりその後権力闘争による動乱が続く古代中国の五代十国時代。リーは皇帝である兄を殺して王位を奪い、さらに甥にあたる皇太子ウールアンをも抹殺しようと画策します。王妃ワンは、義理の息子でありかつては想いを寄せていたウールアンを守るためにリーを新皇帝と認め胸の奥では復讐を誓っていたのでした…という話で「ハムレット」が原作になっているらしいのですが、読んだ事も見た事もない自分はわかりにくい所もありましたが、面白かったです。何がわかりにくかったかというとワンの気持ちですね。最初はウールアンをまだ想っていて彼のために復讐を誓いリーがウールアンの命を奪おうとするとどんな手を使ってでも彼を守ろうとする。そのためにむち打ちの刑になった人は見るのも辛い惨い殺され方だし、ウールアンを愛するチンニーを利用し彼女の家族までを巻き込みます。どんなふうに思われようと関係ない。すべては彼のためなのか…と思ってたんですが、リーの事も少しは想ってるように見えたのですが…気のせい?最後のあの涙は何なんでしょう?

物語も良かったけれど映像も本当に綺麗でうっとりしました。チャン・ツィーが出演しているので「LOVERS」を思い出しますね。アクションまで華麗で一つ一つきちんと決まってますし、ウールアンを殺そうとするシーンは首が飛んだりして結構グロいと思うのですが飛散る血までも美しい。ここまでくると芸術ですね。


主演のチャン・ツィーは可愛いし王妃としての貫禄もなかなかありますが、本当の気持ちがよくわからないのがなぁ。個人的にはウールアンを思う切ないシーンやリーの気持ちを知り泣くシーンよりもチンニーを虐めるシーンがリアルで好きでした。女性って怖いわ。
ダニエル・ウーは男前ですが、やっとみんなと絡んできたと思ったら遠くに送られたりして思ったより活躍しないのがもったいないです。
この映画で光ってるのはやっぱりジョウ・シュンでしょう!もう細くて大きくてクリクリした目がお人形さんみたいで、無垢で愛らしい。心から想っていても無理矢理押し付ける事しないしね。自分だったら絶対チンニーを選ぶのに。
グォ・ヨウは何か目で追いかけてしまうんですよね。存在感ありますしちょっと無気味な感じがします。やる事が徹底的で冷たいようにも見えますがワンに対する愛は本物。だからワンの気持ちも少しは揺らいだんじゃないかと思わせてくれました。ただの嫌な男に見せないのが凄いです。さすがですね~

0 件のコメント: