2008年6月6日金曜日

私たちの幸せな時間

「私たちの幸せな時間」をみた。

韓国で上映された時もヒットしていて評判もよく気になっていて見に行きたい!と思ったのですが上映期間が短く時間もあわなかったので泣く泣く諦めた映画をやっとゲットしました。


男は3人を殺した死刑囚ユンス。女は3回自殺未遂をした元・歌手ユジュン。死から逃れられない、出会うはずのなかった2人。人生に絶望し、孤独を抱えた彼らが向き合うこととなった…


という話でとても面白かったです。
おばの頼みで無理矢理毎週木曜日10時から13時の面会時間にユンスに会うことになったユジュン。でもユンスはおばのシスターに対して酷い態度をとり心を開いてくれません。でもユジュンはそこから自分に似ているものを感じます。ユジュンのユンスに対する思いが変わったのはユンスが殺した家政婦の母親と面会した時だと思います。いくら会っても大丈夫だ!と言っても愛する娘を殺した相手。その人が目の前にいるとなれば気持ちは抑えられずユンスにつめよる母親。やっぱりそうなるよね…と見てて苦しくなるのですが、何とか気持ちを落ち着けさせた母親はユンスを赦すと言ってくれます。そして謝り続けるユンスを見ていたら本当に3人の人を殺したんだろうか?と思ってしまうほど小さく見えるんです。そこから2人の関係は変わります。
そして毎週木曜日の10時から13時の面会時間は2人にとっての幸せな時間になっていきます。ゆっくりゆっくり時間を重ねてお互いを知る。お互い今まで辛い人生だったけれど、やっと人を信じれるようになって大切に思えるようになる。あんなに早く死なせてと言っていたユンスも子供たちと文通したりして、このまま刑務所にいて文通してユジュンにあえるなら一生刑務所でもいいから生きていたい…と思い始めます。なのに幸せな時間はいつまでも続かなかったのでした。


自分は最後まで見て、この2人は出会えてよかったのか?と考えてしまいました。確かにユジュンは止まっていた時間が動き出した気がしますし、ユンスはずっと地獄のような人生だったけれど最後にもう1度誰かを愛せて幸せな時間を過ごせて救われたと思います。だけど…世界に愛があるって知って生きたい!と強く思っても死ぬしかないなんて…しかも他の人の罪を被ったせいで。。。死刑が決定になった時は早く死ねると喜んだかもしれない。これでいいと思ったかもしれない。だけど生きたいと思い始めたのに生きれないなんて。彼の犯した罪は許されるものじゃないけど被害者の母親が赦すから死なないでとも言ったので生きて罪を償ってもいいのでは?と思うと余りに悲しすぎて。
でも、これでいいんだと、暗い人生で終わるよりはほんの一瞬だけでも幸せだったからきっと来世では…と自分を納得させました。


主演のイ・ナヨンは美人で目力がありますが疲れている感じがします。そこから彼女の持つ悲しみがにじみ出ていますね。
カン・ドンウォンは人気がある美少年というイメージだったので、こんな死刑囚の役ってどうなんだろう?と思ってましたが、結構似合っていてビックリしました。最初はちょいと冷たい感じがしますが、笑顔が戻ってくると可愛らしくて。
2人の別れの前に自分を泣かせてしまったのはイ主任を演じたカン・シニルです。いつも優しくユンスを見守っているて良い人だなぁって思っていたのですが、ユンスが自分で作ったネックレスをプレゼントするシーンで手錠をはずしてくれました。その行動があまりに自然で嬉しくて何だか泣けてきたんですよね。何にも言わないけど2人を大切に思ってるんだなぁって感動しちゃいました。

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