2008年5月23日金曜日

遠くの空に消えた

「遠くの空に消えた」をみた。


行定勳監督の作品は昔日本映画ばっかり見ていた時期によく見ていました。この映画は…あまりいい評判を聞かなかったので見ようか悩んだんですよね。だけど結局DVDをレンタルしてきました。



自然の豊かな小さな農村に父の仕事の都合で東京から亮介という少年が転校してきます。その時その村は空港建設についての問題が起こっていたのですが…


という話で個人的にはなかなか面白かったです。そんなに期待していなかったからというのもあるかもしれませんが、こういうあやふやな感じも好きですよ。144分と長い時間なんですが、それはいろんなエピソードが詰まっているからだと思うんです。子供たちの交流やその親達の関係、空港建設の問題を中心にわかりやすくまとめていけばこの時間でもっと深く描けて感動する話になったんじゃないでしょうか?子供の友情だってイタズラが…映画見ながら何か食べてたらちょっと気持ち悪くなりそうってぐらいしつこくやらなくても…2人ぐらいでいいんじゃないですか?ってぐらい長かったりしましたが、自分はそんなに気になりませんでした。めっちゃゆっくりなストーリー展開でしたけど素直に受け入れる事が出来ました。だって子供達、とくに都会から来た少年・亮介と田舎の心優しい少年・公平とUFOを信じる不思議少女・ヒハルの友情なんて子供って無邪気で楽しそうでいいなぁと思いながら見てましたよ。楽しそうに笑いながら自分達の世界を作る彼らの純粋さが眩しく見えましたもん。ずっと子供でいてほしい。でもそうもいかないし、この子供達の世界を大人の事情で壊してしまうのが悲しかったりしました。


最後に子供達はいつまでたっても問題が解決しない大人達に向かっての宣戦布告&ヒハルのためにみんなで協力してある奇跡を作ります。何をするかはすぐわかるんですけど、なんか楽しそうでいいなって思いますし、子供達もこんな事をしても何も変わらないかもしれないって、これはヒハルが信じている本当の奇跡じゃないって思ってるかもしれませんが、自分達ができる事をする。嫌々じゃなくて自分達も楽しみつつ、思いが届きますようにと願いながら。やっぱりこういう思いがこもった事をされると嬉しいですよね。本物じゃなくったってちゃんと奇跡を感じますもん。だからあの隕石?が動くシーンはどうかな?って思うんですね。せっかく子供達が頑張っているのに、本当に奇跡(っというか夢?なのか?そこらへんはよくわかってませんが)が起こると子供達の印象が薄くなっちゃいますよね。たくさんの鳩と飛ぶシーンや空から麦わら帽子がヒラヒラと落ちてくるのは幻想的で素敵ですけど、ちょっと違うかな?と思いました。



主演の神木隆之介くんはまだあどけなさもあるけど、どんどん大人になりますねぇ。この役は東京からきた少年なのでちょいと大人びている感じが似合っています。ただ、子供達と比べるとかなり演技が上手いのが気になった。
個人的に良いなと思ったのは三浦友和さんですね。最初はあ~なんかすごい悪そうな人って思ったのに、昔話を聞くと根は良い人なのか~と印象が変わり小日向さんとの雑談シーンでなんか…好き!と思ってしまいました。よくわかんないんですけど、やっぱり最近無口な人が好きなので(どういう基準?・笑)それに比べ田中哲司さん演じる青年団のリーダー(ってあれが青年団のリーダーだったの?)の子供な事よ。いつまでたっても少年の心を忘れないのはいいけど、あれはやり過ぎです(笑)

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