2008年7月26日土曜日

しゃべれども しゃべれども

「しゃべれども しゃべれども」をみた。


雑誌などでの評判がよかったので見に行こうか迷っていたんですが結局行けませんでした。そしてすきだったドラマ「ちりとてちん」も主人公が落語家になるという話でちょっと落語にも興味があったのでレンタルを早速ゲットしました。

落語が大好きで誇りをもって一生懸命やっているつもりだけど、なかなかうだつのあがらない落語家の今昔亭三つ葉がひょんな事から話し方教室をひらくはめになります。そこから生徒との交流を通して一緒に成長していく…

という話でとても面白かったです。
話し方教室に通う生徒達はそれぞれの悩みを抱えています。どう話していいのかわからなくて無愛想でいつも怒っているように見える女性、関西弁のせいで学校でからかわれる小学生、野球解説者なのに上手く話せない元プロ野球選手…本当は伝えたい事があるのに、どう言っていいのかわからなかったり頭ではわかっていても言葉に出来なかったり。知り合いが相手だったら上手く話せたりするんですけどね。自分の思いを伝えるというのは簡単なようで難しいです。落語が出来れば話が上手くなるってわけじゃないけれど、見てると「話す」という行為がとても楽しそうに思えてきます。だから話すのが苦手だから話さないのじゃなくて、とりあえず自分なりにやってみる。それが大事なのかなと思いました。今昔亭三つ葉自身もどうやれば落語が上手くなるのか悩んでいます。落語が大好きでやってるのにそれが相手に伝わらない。でも彼らと出会う事で落語の本来の楽しさというのを改めて知ったんですね。
思いつめて緊張して失敗しないようにって必死でやるよりも自分らしく楽しく落語が好きなんです~!っていう思いをだしたほうがいいんじゃないかな。そしたら見てる人も落語って楽しいな、面白いなって思うんじゃないでしょうか。それに…もし自分がやってる事が大好きで仕方のないものだったら逃げちゃダメなんですよね。


主演の国分太一は正直かなり見直しました。こんな演技が出来る人だったのね!だったらもっといろんな役に挑戦してみればいいのに~と思います。落語が好きでたまらないのに、いつまでたっても上達しない。何が悪いのかもよくわからない…という姿から3人に落語を教える事で自分が夢中になった落語の楽しさを思い出し変わっていく姿が素敵でした。
香里奈は今までのギャルなイメージとは違い美人なのに暗くていつも楽しくなさそうで何考えてるかわからない女性を好演。そんな彼女がびっくりするほど暗記力がよかったりするギャップも面白いし、思いを伝えたいのに出来ない不器用さが可愛いです。
森永悠希は最初イントネーションなどが気になったけど、イジられてもめげないのが強いし子供らしくて可愛いなぁ。大人はみんなピリピリしてるので明るい笑いを提供してくれて楽しかったです。
松重豊さんは最初何この人!って思ったけど下手な解説が笑えるし、なにか言いたい事があるのに言えてない悲しさと伝えられない歯痒さがあって大人な人だけに切なかったです。

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