2008年8月10日日曜日

女は二度生まれる

「女は二度生まれる」をみた。


川島雄三監督の映画が見たい!と思って近くのレンタルショップに行き、未見の映画をレンタルしてきました。



九段下の芸者小えんは歌も踊りも出来ない芸者。若くて人気者の彼女は、求められるまま様々な客の相手をしていましたが売春防止法違反の容疑で警察から呼び出しを受けたことをきっかけにホステスに転身します。そこで昔の客だった建築家の筒井と再会し、彼の2号さんになるのですが…



という話で思ったよりも面白かったのでビックリしました。さすが川島監督です。歌も踊りも出来なくても若さと色気でその場がパーッと明るくなる。
そんな小えんがホステスになり再会した筒井の2号さんに。いかにも若奥さん♪という感じで幸せそうです。筒井は芸者に戻ってほしくなくて小えんに歌を勉強させたり1人前になってほしいと思っている良い人に見えましたが…ある日、映画館で出会った少年と会っていた小えんは、断りきれず少年と関係をもってしまいます(この魅力じゃしょうがないとしか言えない…)それを筒井の仲間が見ていて怒った筒井に殴られます!そして包丁を出して殺されそうに!!小えんは何も言いかえさず泣きながら謝り続けます。その涙を見て我にかえった筒井は小えんを許すのでした。それからは真面目に勉強していい奥さんになる小えん。でも幸せはいつまでも続かず筒井が病気になり入院してしまいます。すぐにでも行きたいけど、奥さんがいるなら行けないのが2号さん。そこで何となく虚しさを感じたりしますが、小えんは会える時には会って勉強も続けて筒井が帰ってくるのをひたすら待っていました。お金がなければもう1度働いてね…でも浮気はしませんよ!健気な人になったなぁ、早く筒井が帰ってくるといいねぇと思っていたら、筒井が亡くなってしまいました。ショックだけど現実を受け止めるしかなく、一緒に住んでいたアパートを離れ芸者に戻る小えん。それから昔会った青年に再会しますが、また青年が嫌な大人に成長してガッカリしたり、少年と再会したり、一時期本気になりそうだった寿司屋の人と再会したりしますが…なぜか悲しくなってしまいます。自分なりに選んだ道で頑張ってきたつもりだけど、何が残ったんだろう?って思いそうです。そして田舎に帰ることを決意します。彼女が田舎に戻ってどういう生活を送ったのかはわかりませんが、誰でもいいわけじゃなくて、2号さんでもなくて愛する人と幸せになってほしいです。


主演の若尾文子さんはその存在だけでめっちゃ色っぽいです。美人ですし、また話し方や声が良いですよねぇ。歩いているだけで追いかけてしまいそうな小悪魔になれそう。
山村聡さんは…隣に女性がいるのがあまりに似合いすぎて笑ってしまうほどでした。女性を囲っているのも違和感ないしね。
見る限りでは小えんと仲良しな夫婦に見えるけど…本当の奥さんは可哀想ですよね。どんな鬼嫁だとしても。娘までこのことを知ってたようだし。やっぱり小えんが言うとおり悪いのは筒井なのかもしれませんねぇ。
浮気する役といっても「現代人」とは違う雰囲気でしたね。

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