2008年9月6日土曜日

祇園の姉妹

「祇園の姉妹」をみた。


近くのレンタルショップがど~んと溝口監督作品を置いてくれたので溝口監督祭りの始まりです…と思ったらどれが一番古い映画なのか調べるのを忘れてしまってました。とりあえずある中で一番古そうなこの映画を見てみる事にしました。


京都で芸者として働く性格の違う姉妹を描いているんですが、とっても面白かったです。これが70年前以上の映画なの?って思ってしまいます。落ちぶれて家に上がり込んできたダメ男を世話する人のいい姉にあきれる妹が姉や自分の生活を思いなんとか別れさせようと計画するんですが、これがほんとに上手いです!さりげなく誰も傷付かず荒波を立てず。女の武器も使い男達を操るのに全然嫌な感じがしない。むしろ人間らしさを感じるんだね。生きていくってほんとに大変だし、世の中上手く渡らなきゃいけないよねって考えちゃう。でも最後は姉も妹も悲しい結末を迎えてしまうのね。。。それでも最後まで二人の考えが違うのも面白い。人を信じ続けるのか、生きていくためにどんな手段でも使うのか…人それぞれ考えは違うけれど自分は妹の意見に賛成したくなりました。


主演は山田五十鈴さん。当時19歳だったらしいいんですが若いけどしっかりしてる感じがします。そんな女性を山田五十鈴さんが魅力的に演じていてすごく感情移入してしまいました。
梅村蓉子さんはダメ男に惚れてしまっている姉を演じています。どこまでもいい人っぷりがこれまた悲しいです。69分という短い映画なのであっという間でした。もっと見たかった…

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